「なんか南さんとこで色んなタイプのシャツ作ってるけどさ、、、実際あれでしょ?着てるのってこれとこれくらいでしょ??」
そうだようるさいな遊んでるだけだよ。
というわけで結局手が伸びなくなる異形なシャツよりも、「着やすい」方にまた振ってしまったのが今回のシャツ。
オーバーサイズが下火になってきたという噂を聞く。毎年「来年こそは終焉する」と言われてる気がするが、こういうのを気にしてると余計なストレスを抱える事になるから今すぐ忘れよう。
「流行りに乗っている」と思われたくない人は結構いると思っている。こういう事を明文化すると、「流行りに乗っている人と一緒にしてほしくないと思う人」と思われたくない人も出てくる。何週目で自分の自意識にケリをつけるか、というのは重度の服オタの間ではよくある話だ。生きづらい世の中にしているのはお前の脳だぞ。わかれ。
肩はかなりドロップしている。落とし加減は今のトレンドを反映し、肩傾斜は今の時代を反映している。昔のデカい服とかを買うとわかるのだが、明らかに肩傾斜が浅く、なで肩になっていないので着ると違和感がある。
襟を小襟にするかバンドカラ―にするか迷った。というか直前までバンドカラ―のつもりだった気がしたのだが、バンドカラ―で大き目のシャツと言うと、本気でジャケットのラペル並に極端に長く大きくしたい、という思いがあり、そうするとまた冒頭の通り「私との事は遊びだったのね」となるのでやめた。toogoodのバカでかいシャツ一回しか着てないし、そういう事になるのは本意ではない。
生地は60番手単子の国産綿。
適度にざっくりしていて、とても取り回しが良く扱いやすい。生地の落ち方として「落ち感」があまりない、多少コシが強い素材で無いと望んだシルエットにならなかったので、必然的に粗めの糸になる。テロテロされても困るので。
洗い晒しの表情も悪くない。細かい皺が入ると気持ち悪いと思ってしまうので、適度に粗めの皺が入るのが良いと思っている。
カフはタイトにし、短く仕上げた。5.5mm。
なんかこう、大ぶりな袖からギャザーがあって袖先でギュッと詰まってる感じが好ましいと思って。
ちなみに釦はMADE IN NARAモデルではない。
太い身幅から太い袖へ。本当はボックスプリーツをバッタバタに畳み込むみたいなことをしたかったんだけど、まあ考えたら そういうことするとまた冒頭の通り以下略
だから多分今回は南さんも作りやすかったのではないでしょうか。元々あるパターンだったと思うし。お値段は3万とちょっと、あらまあビスポークシャツなのに安い…のか?本当にそうか?ツープラスーツが2着買える値段でそれって本当にあってるのか?わからない。もう何もわからない。
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