服を着る際の3つの掟について
掟について書こうと思う。
大人の男性が服を着る時の掟。
というのは、一定数、洋服とかに詳しい人がいる業界で働いていることもあり、
服を突き詰めたおとな達と話をする機会がある。
そういった人たちと話す中で「あなた方が守っている掟を教えてください」と聞いていたことがある。
話を聞いていくと、いくつかの掟に収斂されていった。
掟というものは、世代や貧富の差を問わず、理解・実践共に容易であることが条件。
そこで、三つに集約された「掟」を紹介する。
たぶん、誰もが聞いたことがあるものだと思う。
だからこそ大事なのだろうとは思う。
その三つは以下だ。
Ⅰ.清潔感を保つ
Ⅱ.合った服を選ぶ
Ⅲ.姿勢を意識する
Ⅰ.清潔感を保つ
手入れを怠るな、という事である。
猫だって毎日時間をかけている。
これは、服に限ることではない。
服だけやたらパリっとした人をたまに見かけるが、バランスが明らかにおかしい。
身だしなみで言えば、
肌は汚かったり荒れたりはしていないか?
髪やら顔面の毛やらは手入れされているか?
爪が伸びていたり、臭かったりしないか?
服であれば、
毛玉はついていないか?
色褪せたり擦り切れたりしていないか?
シャツのシワは適度にとれているか?
書きだせばキリが無い。
また猫と違い、人間の、特に男性の毛繕いは人前でやるべきではない。
だから、他人がやっているかどうかわからない。
そのせいで気づかない人も多い。
というか、自分も先日まで友人が化粧水を使ったり眉毛切ったりしてるとは思わなかった。
自分で気付けるかどうか、
面倒臭がらずメンテナンスできるかというのが問題。
Ⅱ.合った服を選ぶ
自分・環境に合った服を選ぶ。
先ず、自分の見え方を知らなければならない。
次に、自分がどこに立っているかを知らなければならない。
実は自分は昔、バンドでビジュアル系をやっていたり、
はたまたB系の恰好をしたりと、破天荒な服装の歴史を辿ってきた。
それら二つの服装は、いずれも外国人向けの外国の服装だと思う。
だから大抵の日本にいる日本人には合わないなぁ、と感じている。
(着る事を選択する人を否定しているわけではない)
教会やら中世だったら、また、ブルックリンの裏路地とかだったら。
日本人でも多少は合っていただろうし、それで外国人ならなおさら合うだろうと思う。
だがここは日本で、我々は日本人なのだ。
大抵の人がアルビノでもないし、黒人でもないし、ズバ抜けたモデル体型でもない。
TPOと、自分の外見・特徴、この二点でバランスを取って服を選ぶ、ということである。
自分が着たい服、というのはこの二点の後に来ることがポイントである。
「自分は、自分が着たいと思う服を先に選んでいる」という人は、
無意識に上記の二点を通過しているだけである。
それを意識的にやるかどうかが問題なのである。
Ⅲ.姿勢を意識する
(ここでは洋装を前提とする)
背筋を伸ばす。
顎は軽く引き気味。
歩くときは交互に手を振る。
後ろ足の膝裏が伸びきるよう大股気味に歩く。
服によっては肩甲骨を気持ち後ろに寄せるように。
後頭部が糸で上から吊られているようなイメージで。
基本的にはそんなところだが、人間の行動はそれに限らず様々なものがある。
これは奥が深く、難しい。
山口瞳の「礼儀作法」でも読んで、興味を持てば茶道・香道・剣道などを体験した上で、
振る舞いを意識してみ・・・たとしても全然足りない。
マナー、いや、身心関係論や美学の話にも精通するものであるから。
求めればきりがないので、今回は基本的な姿勢の事だけ書いた。
以上3つの掟。
自分が全く出来ていないので今回は戒めとして整理してみた。
毎朝この記事を読み返し、吊るした臓腑を嘗めるような心地を味わおうと思う。
今のところは。
1件のコメント
1件のピンバック