2016年ベストバイ、ベストミュージック

購買履歴を眺めていて驚いたのだが、会社関連の買い物ばかりだった。

そもそも今年は買い物をすることが激減していた。

お金がないことや仕事が忙しくて買っている暇が無いのもあるが、長い間退蔵している服や靴を引っ張り出したりすることの方に気が向きはじめたのもある。

そういった中でのベストバイ。

音楽と一緒にやってしまおう。

 

 

3位:都農ワイン キャンベル・アーリー ロゼ

宮崎県にある都農ワイン。

まさか宮崎にワイナリーがあるなんて、と思った。

これはプレミアムというものになるが、通常のものを何回か買って飲んでいる。

ロゼは後味がどうしてもダメで、国産のロゼなんか以ての外だったのだが、

労働の後にこのフレッシュさと甘みを味わった時に「お、いけるじゃん」と思った。

アルガブランカといい、国産ワインの最近の進展は本当に目覚ましい。

 

 

 

2位:J.M.Weston 705 チェルシーブーツ

 

サイドゴアブーツは長い間ギャルソン×Heschungのものを履いていた。

10年位だっただろうか。

エシュンが上陸しない限りあの青いオリジナルソールの修理ができないし、ゴムもでろでろになってきていたので、よしここで・・・とウエストンを導入。

良質な一枚革を使用したブーツである。

問題は、ぴったりすぎて脱ぐ時も履くときも大変だということ。

ウエストンフィッティングに近いものを勧められたのだが、以前のエシュンのもののように「ズボッと履けてすぐ走れて剛健」のようなサイドゴアの良さは失われた。

ただ、エレガントさが溢れている。

なんだこの妖艶なくびれと端正なノーズは。

履きこんで履きやすくなった頃が楽しみである。

 

 

1位:断片的なものの社会学/岸政彦

ここ最近読んだ本の中では、とても読みやすく、とても馴染みが良く、とても今っぽいな、と感じた本。

エッセイのようなものが短編で集まっている本だが、なんというか、昨年観て衝撃を受けた映画「ハッピーアワー」に続いて、今まさに「物語」に関して語ったものでもある。

マイクロポップ(小さな物語)礼賛主義のように見えて実はそうではなく、ただただそのクオリアに目を向ける著者の視点には共感を覚えた。ドゥルーズはよく知らない。

こういう本で著者に共感を覚えるなど久しぶりだった。

まあどうやら2015年の本なのだが・・・。

 

 

・音楽篇

今年はChance the RapperとかATCQ、カニエにヴィンスにケンドリックとか、ヒップホップが豊作だったと思うのだけれども、どれもあまりピンと来なかった。

個人的にはベスト5だとしたら以下のリスト。

①Frank Ocean 「Blonde」

②Kaitlyn Aurelia Smith 「EARS」

③KAYTRANADA 「99.9%」

④Esperanza Spalding 「Emily’s D+Evolution」

⑤Radiohead 「A Moon Shaped Pool」

 

・問答無用で物語的にも商売的にも1位はフランクオーシャン。

アマゾンなんかプライムミュージックで再生できるようになっとる。

フィリップ・K・ディックの「高い城の男」も観られるしプライム最高だね。

 

・2位のケイトリンは、正直どの曲がって言われると無いくらい完成度が高い。

最近ウェブリリースしたこの曲はもうヘビロテしてる位。

なんにせよテリー・ライリーをずっと聴いていたミニマル派としてはやはりこの異界の気持ち悪さは気持ちよい。

 

・3位、新進気鋭のケイトラナダ、アンダーソンパークの奴もスムースで良いけど、これで持ってかれた人も多いのでは。

 

 

・4位、エスペランサ。去年のカイヨーテのChoose your weapon的な位置づけにはなるのだが、どの曲も編曲の完成度が高いのでこれは間違いない名盤だと思う。

 

5月に日本で見られた人は良かったね。

 

・5位、ビヨンセの妹のSolangeと迷ったが、まあ一応古くからのファンですし2曲目はHarry patchと2曲リピートでかなり聴いていたので。

まあトムさんだし動画はいいや。

番外だけど、DarksideのNicolas Jarrがリリースした「Siren」、ピアノと硝子だかの破砕のサウンドコラージュが美しいのに個人的にはnujabesが脳内の奥の引き出しから出てきて邪魔をする。

今年は良いドローンやアンビエントっていうのはなく、フィリップ・グラスなんかを良く聞いていた。

年なのか、最近はクラシックが身に染みる。