和装で使う巾着型の袋で、合財袋(がっさいぶくろ)というものがある。着物の絹の残布で作られたものをいくつか持っていた。微妙に巾着型小型バッグが流行ってる気がするのでかえって使えないのだが、名前は好きだ。今はさておき、昔の人の一切合財はとても収まるような大きさではないと思うのだが、なんでそんな名前だったんだろう。

ateliers PENELOPEのplain。コットンキャンバスの手持ちも(かろうじての)肩掛けもいける傑作。手に持っても階段で地面と接さないサイズ感が絶妙。
内側に袋が一つ。スナップボタン留。必要十分な機能。

鞄ですら苦しむのに、適当な袋というものも例によって自分には難しい。(「毎度難しい難しいうるせーよ」と思う)メインの鞄の旅は途中で放棄した形になり、荷物を減らしてなんとか雑な袋に納めるという試みにシフトしている。当初は紀伊国屋の紙袋とか、セブンイレブンのレジ袋風エコバッグとか、ちょっとしゃらくさい感じのものを使っていた。次に試してみたのはDELFONICSのプラートル。おばさん臭さが気になってやめた。その次がpilotのドキュメントケースだ。

文具のpilotが出してるドキュメントケースみたいなバッグインバッグ
コーデュラを主張されてもそんな…
一応コンパートメントは複数あり、スナップ留でもある

軽くてペラペラで薄い。ホントにエッセンスだけを抜いた感があり、外を歩いてるとオフィスから遠方へ間違って出てきた人感があるので面白かった。通勤に使ってみたところ、「ピアノレッスンに来た講師」と評されたこともある。ビジネスの装いに溶け込む仕様でもあるのだが、それがゆえにビジネスから抜けられない印象もある。

困ったときのsiwa、安いし軽いしシチュエーションを割と選ばないので便利
Ten-Cさながら使用感は楽しめる。瀧川かずみさんの蝋引き鞄ほどではないが、使用感がサマにはなる

なお、ビジネスにはレザーや化繊、コットン、なんでもいけるなと思っている。このsiwaですら結構やり通せる。素材どうこうよりも、色合いの方がビジネスシーンにマッチしなくなる要素が強い。細かいところなど見ていないからだ。が、やはりコーディネートは単純な要素だけで結果が決まる方程式ではないので、全体の変数バランスで決まることは避けられないが。

イザリシーも作っているZattuのウルトラスエードの定番
かわいく自立する。ストラップのからませ方で持ち方が変わる。ちなみにビジネスならより適切なサイズのkinaxがより実用的

結局は化繊が最も便利だったりする。化繊市場で存在感を発揮していく中、技術も進歩しバリエーションも増えている。なお化繊といえばTeatoraのゴーストコードは普通にそこらのスーツ生地より落ち感が良く、天然ウールサージと言われてもわからない。長期の使用はしていないので劣化がどう出るかわからないが、秀逸。

山岳用防水リュックみたいな留め方をするMonolithのStaff bag。バッグインバッグ仕様で単体でも運用可
マグネットと張力で留める口、このあたりはTeatoraっぽいというか
この隠しマチは結構よかった。広げると自立しないでもない形にもなる設計でよく考えられている

いい加減に持ち物を鞄で持たない、というフェーズに行くべきなのかもしれない。難しくはある。Arysはひとつの答えであったが、春夏は使えない。フィッシングベストやユーティリティベストも挑戦したが野暮ったい。結局は鞄を持つこととなる。「旅に必要なのはデカい鞄ではなく歌」とのたまうスナフキンですらリュックサックを持っているのだ。まだまだ探求は続ける必要がある。