土曜、pero ペロのシャツ

月明かりを浴びて走り回ってると黒人の子供が青く見える ブルーだよ お前をこう呼ぶ ブルー

バリー・ジェンキンス “ムーンライト”
フロント8ボタン、やや多めという立ち位置

pero。私はatelier103で扱われていたインドのシャツ、という認識なのだが、最近女性のセレクトショップで稀に見かける。アニス・アローラという女性が2009年に立ち上げたブランド。合成繊維を使わず、刺繍や手編みを多用する。インドのブランドってラジェシュ・プラタップ・シン100handsくらいしか知らないのだけど、やはり手仕事についてのアドバンテージが常にある。ドリスの刺繍ストールしかり。

度が強そうな眼鏡をかけて、インタビューで1週間寝なくてもいけるぜ、みたいな回答してるのを読んだので、きっと自分で縫うのも好きなんだろうな、と思った。yumiko iihoshi porcelainの飯干さんが仕事に没頭して職場から帰って来ない話を想起させる。作家肌。

ボタンは小ぶりな9mmの金属製
ボタンホールは手縫いだが、刺繍のような仕上がり
普通

カディコットンだ。カディはインドで手織りで作られる綿。手織りなので不揃いな素材感となり、それゆえに詰まりが甘い。機械的にテンションがかかるわけでもないので、柔らかく、肌触りが良く、通気性がある。涼しい。ただ、薄いので透けが気になる事もある。でもまあカディなんて夏にしか着ないからね。そういうもんだよね。

襟は小襟で広がり気味。はだけた時に窮屈な印象がない
女性ものが多かったからか、細身に作られていることも多い
襟を留めてもネックは開くのできちんと見せるスタイルも可能

水色のピッチがあるストライプは、デニムに合わせるのはもちろん、クリーンな印象からトラウザーにも合う。さらにカディコットンの透けも相まって、リネンパンツやハーフパンツに合わせても成立する。つまり結構便利なアイテムなのだ。細部を見るとアクが強い印象を受けるのだが、意外にバランスが取れている。

ブランド名が縫われる。気になるか気にならないかの微妙な場所
小ぶりな銀が並ぶ

銀色のボタン、光を反射するような磨かれたものではないのだが、それがまた良い。光に照らされると、怪しくじっとりと光る。夜、月光に照らされた時、カディコットンがさらりと光を流す一方で、点在する銀のボタンが光をかすかに受け止める。

風が抜ける

土曜日、好きな曜日ランキング一位。金曜日と僅差らしい。半分程度を仕事に絡め取られている金曜からすれば、フルに休日である土曜は恵まれている。皆さん良かったね。そんな中、今日は安息日じゃないし…と私は仕事を続けるのである。こんなオンの形をまとったオフの服は、休みの日の仕事にはうってつけのシャツだな、と思う。ビール飲みたい。

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2件のコメント

  1. >Pan爺さま
    こんにちは。おっしゃるとおりシャツとしてどうこう、と言うものではないですね。
    ドリスやジュープバイジャッキーと同様に生産背景を借りたものと思ってます。
    個人的にはかわいくて好きだな、と思いますよ。

  2. インドのシャツと言えばperiod features が素晴らしいですが、シャツとしてのクオリティはしょぼいのでベンガルさんがどう思うか伺ってみたいところです。

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