期間限定で阪急にてパターンオーダーを受け付けているHITOYOSHI。
ちょうどこの記事(2014年3月2日)を書いている今もやっている。
国産シャツブランドHITOYOSHI。
熊本県のシャツ工場ブランド。
簡単な紹介は阪急さんを見てもらいたい。
「HITOYOSHI」世界に誇る日本の職人が作る白シャツ
発売されてから何回か通い、サイズ拡充しないんすかーと言い続けていたら、
「今度POやりますよ」と教えてもらい、よっしゃーと購入したのが昨年。
12000円位。
コンバーチブルが無料だったのでコンバーチブルにしてもらう。
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今HITOYOSHIで検索をかけると一番上に出てくるのはECサイト。
品質では3万円くらいのものが1万円を切る価格で手に入る、という紹介がされている。
これは阪急でも言われていたいわゆるセールストークなのだが、
何を持って3万円とするのか、使い込んだ感想も含め見てみる。
■シルエット全体
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パターンオーダーなので当たり前だが、程よくフィットし、変な余りも出ない。
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スプリットでは無いようだ。
ヨークはきちんと曲線を描く。
これは鎌倉シャツでもやってますね。
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カフはちゃんとすぼまっていくタイプ。
こちらは土井縫工所さんで見る。
個人的には未だにカーブカフスだとテンションがあがる。
■襟
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羽根の曲線は比較的美しい。
南イタリア系と比べると色気が無いが、イギリスのようなガッチリした感じでも無い。
ちょうど良いハイブリッド系といった所。
ちなみにステッチは8ステッチ。
もはや国産はどこもそんなんだが…。
■ディティール
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鳥足留め。ボタンは皮の感じから白蝶貝だと思われる。
ちなみに根巻はされていない。残念。
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ガゼットは五角。ホームベース型。
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袖の後付。前振り仕様。
縫製幅は小さく、アンダーシャツ無しも考慮されている。
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肩はこれ写真が悪く、特に何もないと思うのだが、なんでこのシワに・・・。
マニカっぽくなるように仕込んであるとは思えないが。いせ込みの影響か?
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生地はセレクトが悪かったのか洗い方が悪かったのかわからないが、
ちょっと最近パサついた感じで気に入ってない。
今やってるオーダーはアルビニの生地とか選べるので、それを使いたい。
まあ20,000近くするんだろうけど。
それならボレリ出身のde curtisを買うかなぁ。
ディティールで見ると同じレベルなのはアントニオ・ラベルダとかアッティラとかが5000円~7000円の価格帯にいる。
けど襟はHITOYOSHIの方が綺麗。
襟の綺麗さで行ったら土井縫工所カミチャニスタが7000円位の価格帯でいる。
ただ土井は前振りではない。
カミチャニスタは前振りだがカフのディティール等にそこまで拘りはない。
さて、挙げてきたように1万円を切るブランドでそれなりの拘りを満足させるブランドは、たくさんある。
HITOYOSHIは総合的な力がかなり高い。
だが30,000円を超える力を持つかどうか、というと違う気がする。
ギローバーやオリアンのようなレベルのシャツには対抗できると思うが、30,000円クラスとなるとレベルが違う。
イングレーゼやボレッリやFRAYなど。
あのレベルでは飛びぬけて突出した何かが匂い立つ服になっている。
だから「2万円台に1万円以下で対抗できるシャツ」というのが適切な所なのじゃあないかと思っている。
あーでもフォルミコラに対抗できるかっていったら微妙だ!
まあサイズが合う人で国産が好きな人は買いですし、
パターンオーダーでこのディティールで12,000というのは破格だと思います。