1928年創業のスウェーデン高級シャツブランド。
イギリスに詳しい服好きなら、イートン・カレッジを知っているだろう。
イートン・・・貴族だけが通うイギリスの名門校。
その学校で模範となる「王の学徒」は、相応の振る舞いを要求されるとともに、クラシックな服装を要求される。
かくして妙齢のお金持ちの青年たちはそのイケたツラを駆使しビシッとした知的でクラシックな装いをするため、
腐女子かゴスロリ女子あるいはバンギャの格好の垂涎の的となる。
言い過ぎた、とりあえずエリートを輩出する老舗名門校である。
そんなイートンの名を冠にするのでそりゃ高級シャツである。
日本ではさっぱりだが、海外では高級シャツと言えば一定の層からイートンの名は出てくるのではないだろうか。
海外サイズなので袖が長くて助かる。
チェックにクレリックということでイングランド変態紳士を狙ってみる。
海外のシャツによく見るんだけど、台襟裏に色生地を仕込むのってなんなんだろう。
ただの装飾だと思うんだけど、効果があったりするんだろうか。
イートンのコットンは全てペルーのエジプシャンコットンを使用している。
年産80万枚の時代には最高級を目指してシャツ生地を海島綿にしようと画策したそうだ。
ちなみに、最後に特殊定着剤の洗浄で仕上げている為に綺麗な発色を保ったまま色落ちしないとかなんとか。
色落ちばっかりで困ってる海外のやつらは早く日本製を買え。
硬水だから・・・とかわけわからないこと言うな、JIS差だ。
このシャツブランドの特徴的なのはボタン。
基本的には2つ穴のボタンなのである。
これが特許を取っているそうで、とても着脱しやすい。
11mmのボタンに対し、ボタンホールが普通のシャツより2-3mm大きい。
厚さ3mmのボタンは面取りが丁寧で、根巻も足が僅かにあるようにできている。
buriniのシャツ以上にプリっと外れ、サクっとはまるのが心地よい。
立位を重視する英国式。
よって前振りの仕上げでは無いが、こういったまじめな柄合わせは好感が持てる。
イギリス寄りなので、タイドアップ時にキマる表情。
襟羽根はしっかりとラペル下に納まる。
フロントは8ボタンで、2番目のボタンの位置が紳士的。
そういえばキャロルクリスチャンポエルのシャツでツーフィンガー無いくらいの位置に来ているものがあったが、
あれもう一回出ないかな・・・。
日本ではあまりお目にかからないシャツだが、良いシャツである。
最後に、もうひとつ。
イートンをイートン社として知っている方、それはアパレルの生産管理か、工場に勤める人か、経営者かもしれない。
イートンは、シャツ製造で得たオペレーションとそのマシンのシーケンスを、ハンガーシステムとして販売しているのだ。
あるいはイートンシステムと呼ぶ人も多い。
シャツ工場に見学に行くと、結構この光景を目にすることができる。
白シャツのみ製造ラインを見てみたいものだ。
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