木こりの歌、農夫の歌、朝仕事に向かうときも、昼休みにも、夕暮れにも、
ホイットマン “おれにはアメリカの歌声が聴こえる”
母親の、仕事をする若妻の、針仕事や洗濯をする少女の心地よい歌、
誰もが自分だけの歌を歌っている
水曜日はサルヴァトーレ・ピッコロのタブカラーシャツ。ピッコロ、もうブログに出てくるの何回目だ?5回目?
先日知ったのだが、ピッコロの代表作はオックスフォードのボタンダウンシャツらしい(今更知った)。アメカジの文脈にあるシャツに手縫いが入ってるもんだから、確かにそれは不思議な味付けになる、という事だ。こちらはタブカラーなのだが、これもアメリカの文脈(アラン・フラッサー的な)を捉えてだろうか。普通にアメリカの文脈のリバイバルでタブカラーが少し流行った時期にリリースされたものでもあったので、どっちだろう。
タブカラーには多くの変数がある。タブを留める機構がスナップなのかボタンなのか。どれくらいタイを持ち上げるのか。たまにネクタイを締めてるのに隙間からタブが見えるタブカラーがあって、あれは苦手だなと思う。ループが長いタイプね。
タブカラーと言えば80年代に流行したもので、DRESSING THE MANを著したアラン・フラッサーの代名詞。アメリカン・ブリティッシュ・スタイルとやらだ。
ブリティッシュという名のように、元々はドレスアップするアイテムだと私は思っているが、中には鴨志田さんのように「モンクストラップみたいに紐靴とローファーの間位のドレス感、カジュアルすぎずドレスすぎないもの」と言う方もいる。タブカラーのタブ外しも、ダブルモンクのストラップ外しと同様の位置づけなのだろうか。それにしたってタブ外し、結構勇気いると思いませんか。
サルヴァトーレ・ピッコロは上記の通りアメカジの文脈でものを作ることができる。アメリカにも住んでいたことがあるらしく、バイク趣味などもあるため、ほかのイタリアのカミチェリアと異なるアドバンテージを持っているのかもしれない。
そういうキャリアがあると柔軟性もあるということだろうか、コラボも多い。comoli、Niceness、maatee&sons、christaseya、1205、Postelegantなど、枚挙に暇がない。昔はハローキティカミチェリアだとか思ってたが、もはやそこまでだとナポリの優秀なシャツ工場として考えた方が良いのかもしれない。ただ、マリア・サンタンジェロのようにドレスシャツで工場として使われる方面ではあまり登場しないので、カジュアルに振ったナポリシャツ工場として今後もやっていくのだろう。
水曜日というものは、週半ばなのになぜ人気なのだろう。折り返し地点の安堵感もあるかもしれないが、ややレイドバック気味でOK、という匂いがする事もある。週休3日にするなら私ならここを選ぶし、企業的にも水曜に何らかのワークライフバランス的イベントを設ける例も多いと聞く。そういう油断が発生する所ゆえに、タブカラーで緊張感を持続させる。現実、ダラダラしてるけど。
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