以前、scyeのシャーリングシャツを紹介したが、
もっと定番といえば今やさまざまなところで見かけるこのBDシャツだろう。
ドーバーストリートマーケットでも見た。
サイのオックスフォードボタンダウンシャツ。
19,950円。
なぜこの高いシャツがセレクトショップで賞賛されるのか?
やたら「ディティールにこだわった~」とされる理由とは?
というわけで見てみる。
綺麗な顔立ちである。
ロールの美しさも、USのものほどの大胆さは無いがほどよいバランスでコンパクトにまとまっている。
身頃脇のワークステッチ(どうもただの2本針ステッチじゃないらしい)が三角ガゼットを通って縫い終わりが出ていたり(アメカジでは空環とかいったな)、
曲線を描くシャープなカラーと、
アメカジらしい襟裏ボタンやロッカーループ・ボックスプリーツがあったり、
バレルカフだったり、裾丈を前後で微妙に変えていたりする。
(ボタンがアジャスタブルなのはどうなのか。)
さて、シルエットはというと、腕が細くてタイト。
着丈はやや短めといったところ。
パンツアウト。裾丈の前後差のおかげでコシバキOK、しゃがんでもパンチラしない。
さて、さらに細かい話になるのだけど、
前身頃とヨークの縫い合わせ部分が途中からやや下に曲がっているのがわかるだろうか。
これがDistrictでこの商品を紹介する時に言われている「前肩のクセ取り」。
このおかげで人間の前肩にフィットする、というテーラーみたいなこだわりもある。
脇下も絞られて、スッキリしたシルエットなのに動きやすい。
ここまで来ると微妙なこだわりを配した凝ったシャツなんだなぁと思う。
それならば。
この袖付け、微妙にずれているのだが、左右ともこうなっているのだ。
イタリアのシャツなんかは袖の後付けで大胆に前肩向きになっているのだが、
ここまで微妙なずれは見たことがない。
ひょっとして、この微妙なずれも計算してやったものなのか?
そうだとすれば、すごいシャツだ。
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