冠婚葬祭の定番ストレートチップ。5年履いた。

ウエストンの中ではゴルフの次に気に入っている。でもあまり書くことが無い。端的に言うと

・足に合う

・革がいい

・適度にスクエアっぽい形が好み

となる。

180ローファー641ゴルフ705チェルシーなど名靴と呼ばれるウエストンの靴を履いてきた。タイトなウエストンにねじ込む私という名の戦うBODY派の方もおられるが、私はゴルフもストレートチップも痛みを感じるサイズを選ばなかった。ストレートチップに至ってはいきなりシュポっと鳴った。

ローファーは3サイズトライしたが、どうしても快適な履き心地にはならず、断念している。あれは木型がカッコいいから履きやすさとかは二の次なのだろうと思う。

革底。トップリフトをそろそろ変えないといけない。なおトゥスチールは過去の過ちだ。革質はよくわからないが、足が地面に接地して屈曲した時にアッパーが「モチッ」となる感じが気に入っている。良い革っぽいけどよく知らない。当時はデュプイだったと思う。今はどうなんだろう。

ウエストのくびれは大して無いが、セミスクエアの形が気に入っている。個人的な好み。スクエア寄りのトゥはイタリアに多い気がするけど、長い鼻とか角ばったコバとかではなく、クレバリーが開発したチゼル位が理想だと個人的には思う。

ウエストンはどっしり系、とよく言われるのは分厚い中底、頑丈な芯材をはじめとした質実剛健なつくりもあるんだろうけど、ラストにも出ていると思う。正面から見た時に、アッパーから小指側へ流れる線が、小指の外側までしっかりと曲がる。小指のあたりに幅を持っている所とか、地面にしっかり根差せ、的な考えを感じる。おしりも丸過ぎないしヒールもテーパードしない。妙な色気には無縁だと言わんばかり。

ところで、黒の内羽根ストレートチップはフォーマルウェアとしての要素が強い。したがってカジュアルにジーンズと合わせたりするのは避けるべき、とする意見もある。茶とかスエードとか外羽根であれば問題は無いのだけど、だいたいみんな「黒の内羽根ストレートチップは冠婚葬祭間違いナシ!」という誰かの太鼓判に乗せられて買ってると思ってる。で、汎用性が高い黒の外羽根で買った人は「私は賢い買い物をした!」とか言ってほくそ笑む流れ。スリーシーズンのスーツ買って年中それを着まわしたり、ON/OFF兼用の紺ジャケですべてを乗り切る、みたいな断捨離的思想は嫌いじゃないけど、結局2WAYとか3WAYって使わないじゃん。副業で片手間でやる奴は本職に歯が立たないというか。いやまあ、何と戦ってるんやお前は着られればええやろ、って人はそれでいいんだけど。

そういう業を背負ってるから私は外羽根で冠婚葬祭には出られないんです。大した言葉をかけるセンスも持ち合わせていないので、労苦をかけ開催に奔走した主催者に服装でだけでも最大限敬意を表したい、とだけ思って。

この靴を祝いの席に履いていく機会、たぶんしばらくは無いな。