シャツを作っている。
先週はブログも更新できず、針と布と鉄と仕事に翻弄されていた。
洋服に携わる人ならおそらく知っている場所だろうと思う。
130台近くのJUKIミシンがずらりと並ぶ中、生産工程を学ぶ。
講座は2万円ほどで、隔週開催の計3日。
一枚の布から裁断されたものを、ミシンでシャツにしていく。
サイズは型紙が指定されていたため自由度は無かったし、裁断は全自動の島精機、脇線はこのままだとどうもロック処理、前フリなんか以ての外で、芯はおそらくトップヒューズ、剣ボロの裏も露出しているようなサマではあるが、とりあえず作れるのである。
ひとまずは全体の流れをつかめるのである。
そんな曖昧な意欲だが、トマス・メイソンのオックスフォードを携え参加している。
講師は毎度異なる自作のシャツを着ており、シャツ好きなのだろう。
おそらくカジュアルシャツがメインで好きなのだと思われる。
細かいことを聞くとやはりそこは教育者、具体的な返答が早い。
「剣ボロの仕上げって他のじゃダメですか?」
「うーん、28通りもあるからねー教えてられないし時間があるときにやるといいよ」
そんなにあったのか。
それにしてもセントマーチンズに匹敵(と自称)する学校だけあって、設備は素晴らしい。
この機械はポケットを縫う機械なのだが、玉縁縫いポケットを全自動・ワンボタンで仕上げられるのには驚いた。
2段階バキューム付きのアイロン台に設置されたアイロンは、地下に設置されたボイラーのおかげで常に焦げない程度の温度に保たれ、スチーム使い放題。
エクストリーム・アイロナーからしたら格好の遊び場ではないか。
はじめてミシンを触るわけなので、これがまあ酷い出来である。
そもそもまっすぐに縫えないし、布の送りはうまくいかないし、裏返したりという立体での想像が素早く思い描けない。
肩はこれから縫うのだが、残念ながら倒産したシャツ工場で教わった秘儀を試すには至らないだろう。
「10枚ぐらい縫えたら巻き伏せ縫いに挑戦するといいんじゃないかな」
と言われたので、ううむ、誰かJUKIミシンを売ってくれ。
bengal
倉持様
これは…シャッツマン様。いつもお世話になっております。
倉持様でしたらシャツ作りは万全だと思いますが、講師の方と専門的な会話を楽しんだり、(古いものも含め)圧倒的な設備を見るとてもよいチャンスだと思いますのでぜひ。次回公開予定でしたが、こちらです。
http://lifelong.bunka-fc.ac.jp/course/detail/664/
倉持康男
梅屋ドレスの倉持康男です。弊社をご利用頂きありがとうございます。また、私共の記事も丁寧に書いて頂き感謝申し上げます。
今回、「私はシャツを作る」、拝見致しました。シャツ作りを実際に経験されてみる行動力に脱帽致します。私も、可能であればこのシャツづくりの講座に参加してみたいと思いメールをさせて頂きました。特に設備を見るだけでも勉強になるのではと思ってます。宜しければ、講座の連絡先をお教え頂ければ幸いです。どうぞ、よろしくお願いいたします。