後期スコラ学派、「オッカムのウィリアム」。

「ある事柄を説明するため、多くの仮説は必要ない。より単純な仮説を選べ」という「オッカムの剃刀」という思考原理を多用したイギリス人。

「オッカムの剃刀」。プログラミングや統計学をかじった人間は知ってる思考原則で、デザインをやってる人は別の言葉で聞くだろう。”KISS(Keep It Simple Stupid)”とか、”Less is More”とか。ミニマリスト達も座右の銘とかで使う人を見かける。複雑性の排除。説明するときはより単純でわかりやすい説明方法を選ぶ、というのはコミュニケーションの鉄則だ。意識しないと実践には至らないから座右にする人がいるんだろうね。

ひげそりの個人史は貝印⇒シュイック⇒ジレットときて、深く検討した結果ジレットが最も深剃り出来て気持ち良いので7年にわたりジレットを使っていた。ドライシェービングより痛くないし深剃りできて気持ちもいい。が、昨年冬にジレットのフュージョンプログライドが故障した。

で、使ってる人はよくわかると思うんだけどジレット、ハイテクスニーカーみたいに見た目が仰々しい。後期仮面ライダーっていうか。それが異形な感じで洗面所に並んでるのもちょっと嫌気がさしてて。

そのタイミングで、妻からクリスマスプレゼントとして以前もらったAesopのDouble-edge Razorに切り替えた。

しかし当たり前というかなんというか。一枚刃でアナログな機構なので剃れない。挙句には髭剃ってるのに剃り残しが多すぎて上司から「いい加減に髭剃れ」と言われてしまった。

ううむ。見た目に良く、且つジレットの快適性を併せ持ったものは無いのか。みなそう考えるからあるはずだ。と思った矢先、見つけたのがイギリス最古の理髪店「Truefitt & Hill」のウェリントンレザーM3。これはジレット替刃で、ああそういう考えあるんじゃん、でも2万は高すぎだし見た目クラシックすぎるだろ、と思い、もっとシンプルな奴を…とざざっとググる。見つけてその名前のキャッチ―さにビビッときて即買いしたのがこれ、Ockham Razor Company

みたまま。

シンプルな髭剃りでジレットの替刃が使える。

握りやすい。主張しない。軽すぎない。手になじむ。

トラベルエディションの黒と悩んだんだけど、質感がわからないし、個人的に手洗い周りには白とか銀とかが良いと思っているので銀を。

以前買ったマトリスのフォームボトルも銀。

サイト上で購入。40ポンド、5000円。決済後3日で発送。2週間で届いた。

ジレットの替刃部分。ボタンを押すと外れる。買った替刃は下。1個あたり200円強。フュージョンの5枚刃より100円落ちた。

替刃のデザインはもう何も言わない。

ついでになんか5ポンドの竹の歯ブラシも買ってしまった。妻に白、自分に黒。デカくて磨きやすい。これはただの気分さ。

オッカムの剃刀がどうとか言っていたわりに、ついでに何か無駄なもの買ってるし、このブログもグダグダ書いてしまった。果たしてこれを使う資格があるのか。見た目かっこいいからとかで買ったんじゃないか。そうです。