財布をマネークリップタイプのものに買い替えた。
以前まで使っていたのは、土屋鞄の財布。
4年強。ハードに使っていたので汚れがあり曲がってもいる。
5500円で買ったにしては(現在はLファスは7千円~)とても優秀な働き。コスパで言ったらこれ以上ないくらい働いてくれた。頑丈で厚めの革なので、まだまだ全然使える。
が、もう少し財布を薄くしバックポケットでも内ポケットでも使えるようにしたい、カードが入る場所を減らし制約をかけ断捨離を推し進めたい、等々考えている時に、友人が紹介してくれたので好機という事で。
CrevaleathcoのChevre Money Clip Walletの、プロトタイプ。このタイプはいわゆる土屋鞄が前から販売しているマネークリップウォレットだろうか。
クレバレスコは日本のメーカーである。西森さんという職人が総手縫いで作るレザーブランド。
個人的に趣味で革小物を作ったことがある。素人の感想ではあるが、手仕事感・クラフト感が許されやすい分野なのだなと思っている。ディバイダーや菱目打ちはブレるし、トコフィニッシュをうまく塗れず、コバ磨きも中途半端。でもある程度雑に仕上がっても「手で仕上げた感」がアジとしてアリなのでOK、みたいな雰囲気、そういう商品が許されている市場だと思う。もともとハードに使用されて傷・汚れが出来る前提、というものでもあるのだろう。輸入の革製品を見ても、割とコバの処理は雑。処理していればいい方とすら言える。凹凸があったりするのが普通のレベルだ。
しかし、このブランドはそれが許されない。作り手の美意識だろうと思う。しかもいずれも総手縫いで仕上げているのだが、たぶん見た人は「手縫いに見えない」そう思うだろう。それぐらい精緻。
コバはいずれも漏れなく処理されている。またこの画像を見て細かい人は気づくだろうが、トコ面が見えないのだ。
この財布を開くと、左にカード入れが3つあり、その裏にも収納できるスペースがある。この裏の部分はわかる。凝ったブランドなんかは表革を貼るだろう。だが3つあるカード入れの内側まで表革を貼っている。だれがそこを見たり触ったりするというのか。こういった所はデザイナーの美しさへのこだわりの部分だろう。
こだわりは随所に見て取れる。薄く仕上げようとしたのだろう、ジップ取手はフラットになるYKKエクセラを採用し、小銭入れ部分は切り込みを縦に入れ、マチを内側に折り込んで仕上げている。見てわかる通り小銭入れの内側や、そのマチ部分にまで表革が貼ってある。
一部仕様や品質で個人的にはもう少しこうであればという所もあるにはあるが、充分すぎる綺麗さ。カードも小銭も減り、ポケットに入っていてもそれほど主張しなくなった。
マイナーなブランドではあるが、誠実な美意識をお持ちのようで、取り扱い店舗も増えていくだろう。
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