エスニックレガシー。
フォークロアモード。
様々な表現があるけれど、ドリスヴァンノッテンと言えば、
自分には未だに「パターンの魔術師」のイメージ。
ん?プリントだっけ?あれ?
ニットの魔術師はミッソーニだったし、布の魔術師はカルダン、
色の魔術師はロメオジリだし・・・あれ、なんの魔術師だっけ?
記憶がごっちゃになってきた。
西洋のクリンリネスの中に、東洋のごった煮感をあしらったパターンをよく用いる人だと思っている。
今でもペルシャ絨毯みたいなマフラーを見かけると、お、ドリスか、と思いたくなる。
そんなイメージ。
でも業界では有名な人で、通称ドリスヴァンノッテン賞(Christine Mathys AWARD)っていうのがあるくらい。
アントワープ6の1人だし。
ちなみに、全然関係ないが2014SSではレディオヘッドのコリン(ベース)がソロでBGMを演奏するという、
サブカルマイノリティ垂涎の演出だった。

さてそんなドリスのシャツをご紹介。
2013。
d2.jpg
DSC_1997.jpg
あらまあなんてモードモードしたシャツでしょう。
高番手生地で、細身で小襟、袋縫いで表のステッチは無し。
d4.jpg
ポエルのシャツとかリンドバーグのシャツとか
メゾンのシャツは背中を立体的にパターニングしているシャツが多い。
というのも、向こうは基本が立体裁断なので当たり前。
このドリスのシャツも後ろ身頃は2枚接ぎ。
大柄な人なら良さを体感できるのだろうが私にはわからない。
d3.jpg
これまたきわきわを縫ってるね。
それだけ職人技術が使われている。
ボタンも輝度・透明感が高い。
さすがは素材から決めるデザイナー。
d5.jpg
袖は前振りでは無かった。
この巻き伏せの幅は4mm。
これは10段階で言ったら7くらいだと思う。
2mm幅のシャツもあるため、上を目指せば切りがないが、
コストと強度とドレッシーさのバランスを考えて4~5mmが高級シャツの基準になるのではないか。
ドリス全般に言えることだが、私にはサイズが大きい。
このシャツ、結婚式で一度着て行ったのだが、
スーツの中でぶわんぶわんだった。
うーん、セクシーな肉体なくして着てはならず。