「ブランド崇拝へのアンチテーゼ」というブランドの代表格、無印良品。
早々に無印良品は「無印良品」というブランドを確立してしまった(した?)。
「匿名性」を売りとして、タグを四隅の糸ではずしやすくしたマルタン・マルジェラの、その糸がかえってアイコンとなったのと似ている。
鷲田がモードの迷宮で「モードはアンチモードをも飲み込む」と指摘したのが思い出される。
そんな「ブランドを捨てた」というブランドとして今も名を馳せている。
なんて小難しい事情はさておき、これは山本耀司監修時代のもの。
確か02年から7年くらいはヨウジ監修だったはず。それまでは永澤陽一さんが監修されていた。
今はアングローバルがメインで手がけてるんだろうな。
ヨウジ監修だからってなんだよ、と思う人はいるんでしょうけど、変化はあったと思う。
時代からくるものなのかもしれないけども、永澤時代に比べて少しほっそりとし、素材は安さ滲むのに細かな所はしっかりと作られている印象があった。
洗い晒しで着るスタイルを引き立てるパッカリング。
このシャツは巻伏せ縫いだけど、以前のものはそんなことなかったような…
顔も野暮ったすぎずいいし。
主観だけど。
ヨウジといったら「ワルイ」感じの服なのだが、その辺りは感じられず、無印良品の「普通に着る服の感じ」が優っている。
ヨウジチームは仕立てとしての細かい部分を監修したんだろう。
まあビジネスとしてだし仕方ないか。
でもどこかで噛み付くような服をポロっと出してたら面白かったのにな、と思う。
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