ぼやけたアンスナムのシャツ

 

基本的に同じブランドについては書かないようにしていた。

でも、今更その縛りをしても意味がないし、過去記事を見たら前にヘルムート・ラングやらジルサンダーらへんの大量に持ってたモードシャツを何回も投稿しているので、気にしないことにした。

そういうわけで前回も紹介しているアンスナムのシャツについて、前に変態方面の方からいただいたので紹介したいと思う。

ちなみにその変態の方から最近ランバンのジャケットをもらった。

家にもお邪魔したがgolemのオーダーシャツが2着もあって、「一体こいつの自意識の鍋では何が煮こまれてこうなったんだ・・・」と不思議である。

 

アンスナムの昔のシャツ

ネイビーのシャツ。

生地はカットソー生地である。

素材はコットンか化学繊維だと思うのだがタグの印字が薄れて確認できない。

非常に、非常に細い。

 

アンスナムのシャツのボタン

前回紹介した通り、根巻された上質な釦。

釦の表面はしっとりとして滑りがある。

生地はなんというか、鎖帷子のような、ううん、まあキモいことは確かだ。

 

アンスナムのシャツの内側のパターン

このシャツは全面にわたって切り替えが入っている。

初期のアンスナムはこういうことするのか、と思った。

見にくいかもしれないが、開腹すると異常性がわかるだろうか。

ハーフバイアスのダイヤシャツも鬼気迫るものがあったが、これもだいぶ興味深い狂気というか面白い実験というかそういうものが臭ってきて良い。

 

アンスナムのシャツの変な形

特にアームが気に入っている。

脇の縫い目が・・・とか言うレベルですらなく、人体の筋肉の動きを何がしか考慮されて作られたパターンなのではないだろうか。

このアーム、今まで着たシャツの中で最もタイトで、パターンを実感するにしても細すぎて普通の人は腕がキツすぎるのでは、と正直思う。

皮膚感覚がまざまざと認識でき、外界と仕切られているというのが実感できるような、ポエル感覚のシャツである。

このあたり、語るに語れないので、とりあえず中沢さんの衣服解剖学を読んで再度チャレンジしたいと思う。