阪急メンズ館でマリア・サンタンジェロの次によく見かけたシャツ。
アレッサンドロ・ゲラルディ。
出身はアレッツォで、フィレンツェとかボローニャがある方面。
スーツで言うとカンタレリの出身。
中部イタリアか。
ミラノを拠点としていることからも、どちらかと言えば職人技より都会的なフォルムに重きを置くきっちりしたシゴトをするカミチェリア。
高級シャツファクトリーである。
カシミアが混じったストールシャツとかいう5万くらいのシャツで知ったが、ここは都会的なデザインと素材が特徴。
ちょっと前まで混紡をよく見たが、最近は定番も日本市場へよくデリバリーされるようになってきた気がする。
今回紹介するのは夏らしく、サラっとした白シャツ。
どうですこのシルエットのモダンさ。
腕のラインも身幅も腕の長さも個人的にはパーペキ(古い)。
しっとりした曲線が美しい。
ごく小さいガゼットはしっかりと縫い付けられており、
FRAYを思わせる真面目さ。
ボタンホールは手縫いではないが、
鳥足留に、3mm厚のボタン。
前振りは多め。
巻き伏せの縫い代は脇が3mm、アームホールが6mm。
高級クラスと言って差し支えないだろう。
この細かい格子織が夏にとてもさわやか。
さらっとしてべたつかないので最高。
そして、やっぱり曲線がとても美しいと思う。
無骨さとか職人の匂いがあまりしないが、端正な美しさという点ではとりわけ秀でたシャツだ。
こういったクリーンなつくりが得意なカミチェリアの白シャツは、着る人を瑞々しく、凛と際立たせてくれる。
今日も背筋がピシッと伸びる。
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