イギリスのクリーンなブランド。シャツというよりシャツジャケット。某バンドのマスコット猫ではない。

STUDIO NICHOLSONは2010年、イギリスでデビューしたブランドだ。レディスからはじまったブランドで、ニック・ウェイクマンが手がけている。メンズはチャーリー・メローという方が担当していた時期もあったようだが…。

ブランドの定番アイテムで良く売れているものがビッグシルエットパンツ「バルーンパンツ」なので、同じイギリスのe.tautzと比べる人も多いが、メンズを始めたのは2017年。それまでメンズテーラードっぽいアイテムをレディースでやってのけるブランドで、デザイナーのニックのスタイルがアイコニックでファンが多そうな印象である (ここで強烈なPRADAレザーコートを着た女性上司に日本酒4合瓶一気飲みを強要された自分の前職場を思い出して5分間黙祷) 。

ユニクロのボーイフレンドシリーズに代表されるようなカジュアルなものではなく、テーラードっぽいスタイルを中心とし、カッティングがキリリとしている。ニックとか彼シャツみたいな風習に対しては唾を吐いて蹴り倒しそう。


キャンプカラー、つまり開襟シャツと言えなくもないが、ラペルのように見返しがあること、フロントに切りポケットが左右にあること、サイドベンツ、袖の太さ、ボックスシルエットなどからジャケットだと考えられる。

ボックスシルエットではあるが短丈なので、シャツ生地の軽快さが際立つ。ある程度しっかりした素材だが、素材や色を変えてシーズンごとに販売されているらしい。

シャツっぽい部分は生地とヨーク、ボタン位だろうか。

袖を折り返すと「ジャケットを崩した感」が大いに出る。袖先にボタンが無いこともあり、折り返す前提だと思っている。着崩しジャケット。かと言ってスタジオニコルソンのクリーンな部分を損なってはいけないので、襟まで無造作にすると失敗する。

ループボタンを留めるとミニマルな印象。どうだろう、あまりこういう窮屈な印象はスタジオニコルソンには合わないような気もする。

メンズは今ニックがやっているのだろうか。チャーリーは2018年には既に自転車屋に転職している。偏見だけどニック、気性荒そうだしスグに激詰めしそうな印象なので優しそうな木こり系男子チャーリーは心をやられたのではないだろうか(ここで女性上司にタイマン個室で殺すぞと凄まれた自分の前職場を思い出して10分間黙祷)。メンズも出来そうだし、ニックで良いんじゃないの。

ニックはメンズウェアを良く着ている。「サバサバ」「こざっぱり」のど真ん中を行くシンプルな服装。その佇まいがかなりクールなので、購買客の中にファンが多いのだろう。デザイナーとしてディーゼルをはじめメンズウェアの経歴が長く、私服でイギリスのアルチザン、jeffrey jonathan smithのシャツなども着ているところはニヤリとさせられる。

洗濯機で洗ってバサリと干しただけの姿。

ジャケットの体だし、クリーンな印象のスタジオニコルソンだしってことなのか、店員には「洗いざらしで着る想定はあまり無いですね、アイロンはかけてください」と言われた。が、別に洗いざらしでもいいんじゃないのと思う。確かにほっこり気味に引っ張られるけど「責めるな。自分のことをしろ。」と言い出すほどのほっこりナチュラル急進派でもない。洗うな。クリーニングしろ。と言われると即日洗濯機にゴリラダンクをキメる習性がある私。サバサバしている、というよりは適当なので (商談先への手土産を無難な洋菓子にしたせいで「お前の適当さが私の人生をどれだけ台無しにしたか考察し提出しろ」とWordで3枚の顛末書の提出を求めてくる女性上司がいた自分の前職場を思い出して15分間黙祷) 。