Ten C テンシー Anorak

育児と天使、二番煎じ。

黒いな

パパ活(育児的な意味で)の友人が、「育児に割といいよ」と言うので二番煎じで買った。防水なのでだっこで嘔吐されても怖くない、と。なるほどそれは無い観点だなと思う。

育児はライフスタイルを大きく変える。もしあなたが独身で、今後結婚を経て子供が家族に加わるのであれば以下の変化が生ずる可能性がある。

■保育園送迎

まず、園が靴を脱いで上がる所なら紐靴を敬遠するようになる。この点はウエストンの705の時にも書いたが、子供たちのふるまいには一瞬の油断もできない。脱ぎ履きで手間取る隙に奴らのカタストロフィが襲い掛かる。

また、徒歩や車でなく自転車送迎となると冬はツラい。風にも強いシェルを備えた、ダウンかインサレーションが豊富な防寒具が必須となる。雨の日も考慮する必要があるので当然撥水・耐水が必須。

■子供との公園や外遊び

洗えないパンツは論外。膝を付くからだ。子供の目線で話すほか、かがんでばかりだと腰がやられる。クリースはもってのほか。黒いパンツも厳しい。色落ちして汚くなるものはおすすめしない。また丈が長いコートやトップスはしゃがみ込むと裾が汚れるから避けがちになる。

■だっこ

5~6歳までに大抵卒業するという。一升瓶1本から本数が増え、最大7本になる。4~5本位の時期がだっこが多い。彼らは全体重で引っ張ってくる。襟ぐりを。肩を。袖を。伸びる。さらに抱っこをすれば子の靴の位置は丁度ボトムスの上~トップスの下部。泥が付く。スレる。加えてだっこ中、鼻水と涙は肩口で拭われる。私は経験が無いがだっこ中の嘔吐も割とあるらしい。

上記をクリアするために、着脱が楽で、洗えて、耐水、耐風、スレたりしても気にならない、というか味としてとらえられる、強い、強い服が欲しかった。

しっかり首が隠れるのでマフラーいらず
ゴリゴリした化繊。当然のごとく脱いで床の上に立つのでフードも立体的

とにかくこの生地だ。オリジナルジャパニーズジャージー、OJJ。日本で作ってイタリアで染めているポリエステルナイロン。味が出る機能性素材という事で、Ten Cの価値の中核を占める。当初は”One fabric, four colours, seven jackets, forever”と謳ってたので、これ一本で行く気だったのだろう。そんなんで最強の服とまで言われたら服オタクは反応する。ただその後すぐ前言撤回してライン拡大したから今まで買わなかったわけなんだけど。

洗い上がりはヌメっとした表情

洗うと昆布のような表情に。普段のバリカタな状態とは違い、しなっとした柔らかさ。いつもはキリっとしてるのに濡れるとやわやわになるって、その設定、お前…。ちなみにダスパーカもアノラックも、ネットに突っ込んで普段着と一緒に洗う。スーツやコートはニットと同様にデリケートコースとかで洗うので、化繊は本当に雑に扱ってしまっているなと思う。

三つ目が通る

Ten Cは色々とモデルがあるが、当初はジップアップで首元まで閉める事が出来るTempest、Key Anorak、3L Anorakと迷っていた。が、テンペストはデザインが苦手、Keyはダウン外せないしエロゲメーカーみたいな名前だし、3Lは表情が求めていない感じ。っていうか、いずれも当初のTen Cのコンセプトから外れて出来ているものじゃないか。と考えて、初志を選ぼうという事でAnorakを選んだ。

ライナーを付けると少し軍モノっぽい表情になる気が

ダウンライナーを付けると少し着ぶくれした感が出るが、外見からして大差ない。めちゃくちゃ暖かい。ただライナーで地味な内ポケットが塞がれてしまうのがイマイチな点。

とはいっても内ポケット小さいんですけどね
フロントポケットは入り口縦幅15cmとやや大き目で使い勝手が良い
ゲームポケット。横幅が45cmくらいあり、なんでも入るやんとテンションが上がるが入り口幅が19cmのため狭い

背中の右側からアクセスするゲームポケットは、クロスバイクに乗る時などに非常に重宝する。このノリでARYSのベストみたいに通勤までいけないだろうかと思ったが、流石にモバイルノートは入らなかった。ゲームポケットだし、トカレフとかバールとかアーミーナイフは入りそう。育児と戦闘は相性が悪いため、私は日常生活で武器を使う機会に恵まれないが、頻繁に武器を使う人にはお勧めできる。

ラグランスリーブなので動きやすいという触れ込み

生地がとても硬いため、動きづらいといえばそうなのだが、何かストレスがあるわけでもない。ラグランで袖も動かしやすい気がする。これを着こんでいくとデニムのようにだんだん柔らかく、且つアジが出てくるらしい。ただ、柔らかくなると防風性が減るのでは?と思っている。また、立つ衣類シリーズで言えばフランクリーダーのジャーマンレザーは天然繊維なので使い込まれた表情が好もしいが、化繊はどうなのだろう。白みがかった経過をしている個体を見たことがあるが、まだ私はあまり着込んでいないのでそこは体験してみたい。

それにしても気軽に洗えるし汚れないし寒くないし濡れないし、凄い衣類ではある。一点だけ脆弱性があるとすると、調節の紐がゴム?なのか伸びるので、これを子供が引っ張ってゴムパッチン芸の被害者にされる事。普通の紐にして欲しかった。っていうかゴム紐って、加水分解とか大丈夫なのか。

なお、この素材で難しいのは色である。結局悩んだ末に黒になったが、赤とかオリーブとか、使用していった時の味でいったらそれらは魅力的に思える。友人も赤やらトープが欲しいとか言っていた。私は結局何も考えず道具として使いたい、という思いがあったので黒を選んだ。後悔はしていない。

← 過去の投稿へ

次の投稿へ →

2件のコメント

  1. かわふくろうさま
    お久しぶりです。土足で好き放題やりますよね。フライイーズ、見た目が面白いんですが結局買わなかったスニーカーの一つですね。評判は良いみたいですね。

  2. かわふくろう

    紐靴について同意です。こっちが玄関先でもたつくと、やつら土足でやりたい放題しますからね。最近はナイキフライイーズばっかりです…。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください