何かっていうと暗い音楽ばっかり聴いている印象を持たれているのだが、
そうではなくて単に静かな音楽が好きなだけである。
エネルギッシュな「泣きメロ」とかそういうのは本当に苦手。
だから暗めの轟音バンドみたいなのは好きではない。
でも、ECMとかばかり聴いてますっていうわけでもなく、
「ああ、社会的に大丈夫かなこの人」と不安になる枠ではないと(自分では)思っている。
サティを経たポストクラシカルはたいてい好きだけれど、
talktalk(というよりMark Holisか)のlaughing stock期を経た、
ジャジー・アンビエント要素を持ったゆるふわアンビエンスの雰囲気バンドも好きだ。
あれ?
違う。
待ってくれ。
マルジェラばかり着て椎名林檎のごとくリスペクト雨あられのIdiotequeな彼の話をしているわけではない。
Radioheadは好きだが、彼らにはジェフ・バーロウみたいなサンプリングを行う視線の向け方が適切だ。
で、Jamie Isaac。

James Blakeではない。
年を食ってるとJames Blakeの実験性やHow To Dress WellとかJesse Boykins IIIのようなメロウな雰囲気が入るのだが、
20そこそこと若いとこのサトリ世代感。
UKのDouglas DareやシカゴのMister Liesと同じような年代、っていうかそもそも若手大物King Kruleの関係の人だ。
2014年のこのEPより、2013年のSoftly Draining Seasという曲の方が春夏感があって個人的には好き。
基本ドリフティングなスカスカ構成、ピアノのコードセンスにビルエバみたいなジャジーな清潔さがあっていい。
ここまで無気力な感じでこの先どうなっちまうのだろうとか不安になる。
ラッパー界隈も欲を誇示するスタイルが今は久しい。
欲と無気力の間、無気力そのものに欲する流れが加速してどうなることやら。
これはこれで凄くいいけどね。
まあこちとら欲は探せば腐るほどあるので個人的にはオーライ。
そういうわけで全然関係ないのですがこういうノリのも好きです。
むしろこういうの聴きながら仕事したい。