10月1日、クリーニング事故賠償基準が更新された。
16年ぶり。
全文はこちらで確認できる。
クリーニング屋じゃない私が気にしているのは別表の「使用年数」。
国税庁の耐用年数表には洋服はない。
その為、近似でより公的なものは「クリーニング事故賠償基準」の「商品別平均使用年数表」にある「使用年数」だと思っている。
私にとって服は費用でなく資産なので、これを目安に減価償却計算をする。
家計簿をつける系男子。
別表1のアイテムごとに記載がある「使用年数」が、次の別表2の「補償割合」の横軸に該当する。
その横軸と、アイテムの使用月数のマスがクロスする行の右端に「何パーセント補償するか」が記載されている。
例えば、夏のブレザーは2年。
購入して1年経ったものの資産価値は、3段階の状態に応じて購入時定価の40%~68%の額となる。
今回の新しい基準の「商品別平均使用年数表」、16年前の基準は「スーツ」「コート」「ドレス」だの服のタイプ別になっていた。
新しい基準では服のタイプの他、主に「素材」や服以外の繊維製品の項目が設けられている。
「皮革毛皮状製品」「室内装飾品」「寝装品」などなど。
個人的にはトップに来ている「特殊加工品」、次いで「人造皮革」があるのも気になる。
ポリウレタン関係品とかゴム加工品。
やはりそれだけ苦情が多いのだろうなと想定される。
3年前に買ったトゥモローランドのボンディング・加工コートなど、定番品のクセしてもう5,000円位の価値しかないのだなぁ、と思うと微妙な心持ちである。
(実際、タグにも「3年くらいしかもちません」と書いてあり、トゥモローランドのこういう所は好きだ)
一方でこのファッションの移り変わりの早さを無視するような「16年ぶりに改定」されたこの基準、信憑性・有用性には留意が必要だとも考える。
特にシャツに関して言えば、クリーニングに出した事による寿命、と考えている。
綿のシャツは2年だ。
6年や8年も着ていて着用頻度も結構多かったドレスシャツがごろごろあるが、洗濯機や手洗いで洗っているものでまだ綺麗である。
だがクリーニングに出した者たちは2年で死んでいった。
特に糊がけしたようなシャツは2年も保たない。
専用機械の負担も大きいことだろう。
家で洗う人たちはまだまだ少なく、アイロンや洗いの負担を解消すべく技術革新が必要なのである。
目指すは100年着られるシャツである。
レザーでなく、オイルドでもなく。
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