MANNASのベルト

ベルト、それは苦しい。

GUIDIレザーのベルト

何が苦しいって、ベルトってそもそも苦しくするためのもんじゃん。窮屈。苦しいよ。常に適度な緊張をって、今の時代だとウエストぴったりのパンツで既に苦しかったりするし。

それに中年のポッコリお腹なんてベルト君からしても縛りたくないでしょう。もっとこうスリムですべすべでキュートなおなかを締め上げたいよね。わかるよ。ベルト君の仕事も苦労が多いね。

更にいえば適切なベルトって見つからないから、これまたすごいプレイ時間かかってんのよね。TUKIのドッグベルトの商品ページのユーザービュー、私が結構な割合を占めてるよ。カゴにも何回か入れたし。その割に結局買わなかったし。duretはゲンブツ見られないし。ジョンロブ、あんたんとこduretにOEM出してたりしないか。やたら良い触り心地のやつがMADE IN FRANCEだったらから私は疑ってるぞ。最近見ないけど。

32mm幅。細くて長いベルトである。二つあるうち左がGUIDIレザー、右がカーフ。
小ぶりで質素なバックルは当然ながら、レザーの折り返し部分もコンパクトにまとまっていて良い

ベルト選びの何がツラいって、とにかく金属部分。バックル。靴も鞄も同じ。金属が出てきて、革と濃密に絡み合う系の小物。だいたいそういう時って金属の部分がメチャクチャ重要なんだよ。一番セクシーな部分でしょ。結合部だし。全体に占める表面積や質量のうち数パーセントだから関係ねぇよとか言う奴はアメリカでデカい肉をBBQソースで食ってろ。

MANNASのこのベルト、ベルト自体はあの作り手による作品なんだけど、バックルはトスカーナで作ってるらしい。いやこれが微妙な塩梅で、なかなかない。

上がGUIDI、下がカーフ。黒の深さが違う。二本買った時に同席した人に狂ってると指摘された。比較したくない?皮革だし

ただビジネスの現場ではベルトってどんどん必要性が減ってる。スーツと同じ。IT企業など服装が緩い会社の躍進、リモートワークなどの働き方の多様化、服装規定緩和など。EOが広まったことでベルトレストラウザーが一般化したのもあるかもしれない。

装身具の話を書いたけど、最近ではベルトはその要素の方が強いのでは。上下に仕切りを入れてフォーマル度・ドレス度を上げる、というような。しかし、以前「ジャケパンはベルトが無いと締まらない気がするんス」とtweetした時の印象だと、「ベルトが無くても違和感が無い」という人が多数、という事だった。今のエフォートレスの中では除け者のようだ。もうベルト要らんくないか?でも絶滅する事はないだろうから。

クセ

ところで昔はアパレル界で言われるルールに「ベルトは使う穴が変わったら捨てろ」というものがあった。同じ穴を使ってた所で体型が変わったからって別の穴を使用すると、以前使ってた穴が露呈する=使用感が見えて貧乏くさいっていう事らしい。こういう呪いを振りまいて消費を促す手法、まだアパレル業界人はやってるのだろうか。メンテで修繕するとか案内した方が現代的なので、流石に今は無いと思うが。

GUIDIの方が1万円くらい高かったのはアルチザン好きの需要をとらえてるな~と感心した

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3件のコメント

  1. aaaさま
    なんと、はじめて聞いたメーカーでした。有益な情報をありがとうございます。

  2. こんにちは。john lobbのベルトですが、確かダゲがOEM生産をしていたような気がします。
    肝心のダゲのベルトのクオリティは近年残念な物ですが…
    ご参考になれば幸いです。

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