さらっと先週お盆だからとサボってしまったので今回は失敗談を。
こちらはマスターシードコットンという素材を使ったカスタムオーダーシャツ。
マスターシードコットンは、ご存知、泣く子も黙る「シーアイランドコットン」と「スーピマコットン」を掛けあわせた種で、東洋紡とニューメキシコ大が90年代後半から本格栽培・販売を開始したもの。
5年ほど前から、高級細番手が売れ出したので素材志向が高まるにつれ人気が出ています・・・とのことだが、その時期から積極的に売ってくよっていう東洋紡が言ってる記事も見たのでどっちなのだかわからない。
確かに柔らかい肌触りで、光沢があって良い光沢があるのだが、何故か細かいシワが取れにくい。
霧吹きで濡らしてアイロンしても取れないこともある。
しかも思った以上に透け、思った以上に皮脂が付く。
リングヂャケットは絶賛してたし、ブロードはそうでもないのだろうか。
とにかく、このシャツの何よりの失敗は襟である。
いわゆるナポリカッタウェイ。
クールビズ全盛だったころ、仕事上タイドアップもノータイもイケるものを探しており、色々試行錯誤したものの一つ。
まったくタイドアップが映えず、かといってノータイで着るには台襟が高すぎ(4.5cm)て恥ずかしく、襟の端からのステッチ幅もイマイチ芳しくなく、そもそもこの衿型自体あと1年保つかどうかの賞味期限、ということで「ああ・・・失敗した・・・」と感じたシャツである。
何度も言うとおり縫製やつくりは非常に良いのだが、襟型でミスを犯したためあまり着なくなってくる。
何よりこういうカッタウェイだと、首が太かったり大胸筋が必要だったりするのではないか、というアンナのシャツをはじめとするいつもの「イタリア系に対する気後れ」が発動しがちである。
ただ、オーダーで失敗した時の学びは忘れずにずっとついてまわるので、こういう糧が積み重なってこそ通に達していくのだろうか、と思う。
思わないとやってられない、というのが正しいのだが。
bengal
たまこ様
いつもありがとうございます。
私もツイルと平織り、薄い生地と厚めの生地くらいしかシワのかかり方の違いは一概にいえないと思っています。
特に水が関わるとわからないですね。
日本の生地とイタリアの生地、という違いは意外でした。
水の硬度や、JIS規格で染色に対する考え方が全然違うようなので、そういった要素があるのかもしれませんね。
たまこ
いつも楽しく拝見しております。
シワの取れにくいシャツってどう見分ければいいんでしょうね?
ツイルは平織りよりもシワを取りやすいと思います。
また実用性本意な日本のイメージとは異なりますが、
国産生地はイタリア生地よりもシワが取りにくいような気がします。