・5000円弱位である。
・スーツカンパニーで買える。
・驚愕の品質。
・元ギローバーのデザイナー。
と、登場以来話題をさらっているのが、
今回ご紹介するアントニオラヴェルダのシャツ。

値段と手間のバランスは驚異的である。
特にディティールフェチにはたまらない。

今風のワイドスプレッド。

襟。1cmに8針。エイトステッチである。オリアン面目なし。

釦。貝釦で、鳥足留めである。ちょっと安っぽく見えるのだが…?
最近は鳥足も機械でできる。
足が充分に巻かれて無いので、手縫いではないのだろうか?

袖。袖の後付。
イタリアのスタイルが活動的だからということで、
前に手を出しやすいようにこうなっているのは周知だが、
あまり効果を実感したことは無い。

背。スプリットヨークで柄もあっている。
イギリス的。イタリアのシャツではあまり見ない。

剣ボロ。胸ポケット。
共に柄合わせは完璧。フランスのシャルベかよ。

裾。三角ピースと巻き伏せ縫い。
この始末、なぜかアメトラを感じませんか?
ギットマンとかこんなんだった気がする・・・。

生地。イタリア企画・インドで生地を作る、モンティインディア社。
しなやかで気持ちいい触感。エジプト綿だろうか?
ちなみに中国製である。
販売しているのは日本。
なんかすごくないですか。
イギリス・イタリア・フランス・アメリカの要素を取り入れつつ、
生地はエジプトのコットンをインドで生産したもの。
生産は中国で行い、それが日本で販売されている。
なんというグローバルシャツ!
まさに日本のハイブリッド癖が発揮された逸品。
5000円という価格帯。土井縫行所やカミチャニスタの少し下か。
ozieとはターゲットが違うだろうし、
するとやはり鎌倉シャツといい勝負といった所。
店舗数が多いスーツカンパニーで手軽に買えるのは非常に大きい。
しかし残念なことに、個人的にはシルエットが妙に感じる。
これは自分の体型にスーツカンパニーが合っていないせいかもしれない。
ユニバーサルランゲージもほぼ全て合わないし、
私は青山商事と相性が悪いのか。
それに、スーカンに来る人が5千円のシャツを買うのだろうか。
疑問である。
でも生地は素晴らしいものですし(特にこのモンティインディアタグのもの)、
品質は確かなのでおすすめできるシャツと言えます。